手に速度が馴染む
坂道は距離のように続き
俯瞰する

昨晩からの雪が落ちている
ポケットに手をつっこめば
速度はあふれ出し
また新たな速度が加速される

少しの背伸びをする
白いソックスの真新しさ
言葉は誰も裏切らない
裏切るのはいつも意味
根拠は置き去りにされる

何も無いがあった
空から何も無いが降って
何も無いに優しく積もった

関連づけられるものと
関連づけられないものとが
交互に時には順序をかえて
やってくる
皮膚に触れば
それは冬のことだと思う

木陰に砂糖菓子のような
駅をつくって
妹のいないひとが
妹のいない話をしている

絵本の側で大人が頭をあわせて
内緒話をしている
ふたりだけの秘密は ふたりだけの秘密のまま
やがて忘れられてしまう

ぼくが今日 白い吐息が必要なことも ・・・


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