不器用なあなたを縛ってみる
   抵抗するたびに麻縄が肌にそって生き物みたいに動く
   熱に侵されていて気づいたらそんなことをしていた

   ずっと触りたかったあなたの肌に
   わたしのすべてを這わせて
   少しずつ飲み込んでいく
   どこまでも掴み所が無くて
   抱きしめた腕の中から脆く崩れていくようで
   形を確かめるように
   縄にそって何度も唇を這わせた

   自由なはずのわたしが本当は不自由で
   甘い香りと視線に絡めとられたまま
   指一本でさえ
   あなたの意思でしか動けない


         ぼくらは
         触れただけで死ぬ生物じゃないから
         こうやって触れ合い続けてる
         接触面の箇所によって
         出る声が異なることも知っている

         首を絞めれば死んでしまう
         だから身体を重ねるんだ
         中指がどんどん
         きみの真にめり込んでいく

− 甘く齧ると 月 欠ける −
                    
       


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