電車が がたごと規則的な音をたてて流れていく
窓の外をおなじように流れる景色を眺め揺られていく小さな家が気ぜわしく飛んでいき
ぴんと尖った草のさきの鋭い光が点滅しながら
速度にあわせて流れるからそれは光のラインに見えた空は はるか彼方から惜しみなくその青さを降り注いでいた
このまま何処かに連れてゆかれるのをただ待っているだけのようなふたり
ふたりきり( こんなに晴れてると 動けないね )
七月の青空は見事に夏を吸収して ふたりの頭上でぴくりとも動かなかった
( 閉じ込められてるみたい )
( 蓋みたいだね )夏のはじまり ふたりは今その真ん中で青に溶け込んでいく