服の破れ目 夜のほころび
ボタンが取れて転がってゆく
かろうじて佇とうとするものの行方
すきまを見つけて
かけて暮れ始める
それを儀式のように思ってた
春か冬のこと
ひどく道が渇いてた

わたしたちはまだ
許さないでいる
明日の方向へ
くるくる回るボタンを
じっと眺めたまま

うまくポケットに収まっても
どうせすぐ逃げてゆく
目も合わせないわたしたちの
たぶん最後のページに

たったひとつ繋いでいる指
わたしの知らない夜

針に柔い糸

 


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